一年で読んだ本を全部紹介する。その3。完。

こんにちは。こんばんは。おはようございます。

とあるブロガーこと7327Mです。

 

 

まぁなんと”初”の三日連増投稿。

ブログを、そして読者様を何だと思ってるのでしょうかこの7327Mは。

 

 

 

さてさて、全世界待望の、「一年で読んだ本全部紹介する」完結編です。また12冊紹介して、全36冊を紹介し終えたことにしましょう。

前回・前々回のブログはこちらから。

 

toaruburogaa.hatenablog.com

toaruburogaa.hatenablog.com

 

 

本日は「その3」になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

では張り切って。

 

 

 

 

 

 

 

 

1.英語の歴史ーA History of The English Language(著者:David Crystal、訳者:西出公之、出版社:成美堂、出版年:2000)

 

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先日紹介したものと日本語タイトルは全く同じ。英語の歴史に興味があったため、そのまんまの言葉で検索したらなんか色々出てきたため、どちらも購入した。(あほ)

歴史的な民族移動についてより詳しく描かれており、英語面よりも歴史面に重きを置いている印象。古英語やラテン語に関する史料なんかもついていて、より学術的な、洗練されたものになっている。

ちなみに全編英語で書かれているので、読むのには苦労すると思う。頑張れば読める。半分くらいは。

 

評価:71点

 

 

 

2.好かれる人の秘密ーマナー美人になりたいあなたへ(著者:磯部らん、出版社:グラフ社、出版年:2008)

 

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「人に良く思われたい!!」

人間の大きな行動力になると同時に大きなしがらみにもなるこの気持ち。の、正の面の方でパワーアップしていこうぜって言う本。

人と話すとき、人に会う時、外に出かけるときのマナー・テクニックについていろいろ書かれている。”普通やん”と思えるその数々の所作であるが、それをすべてこなすのはなかなか気が必要というもの。改めて自分の普段の行動に目を光らせるいいきっかけになると思う。読み終わったころには背筋がピンと伸びていること間違いなし。

 

評価:72点

 

 

 

3.兄の名は、ジェシカ(著者:ジョン・ボイン、訳者:原田勝、出版社:あすなろ書房、出版年:2020)

 

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先日紹介した「水を縫う」(寺地はるな、集英社)と同様に、第67回青少年読書感想文全国コンクールの高校生部門で課題図書になった図書。要するに、なんか凄いやつに認められた凄い図書。

タイトルから察せられる通り、やはり”多様性””ジェンダー”を強く意識した作品になっており、もろに主人公の兄が女性になる。一般的にテレビで見られるようなジェンダー論よりもだいぶ現実的で、はじめのうちの、兄がとことん拒絶されている姿がどこか生々しく、痛ましい。しかしそれゆえ、うわべだけでなく、奥底から”多様性”を容認できる心をはぐくめる作品になっていると思う。なかなか良かった。主人公のうぶな恋愛にも注目されたい。

 

評価:82点

 

 

 

4.「考える力」を付ける本ー新聞・本の読み方から発想の技術まで(轡田隆史、三笠書房、2013)

 

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これもだいぶ前のブログで一度紹介したことあるな。

 

タイトル通りの啓発本。

新聞や本との付き合い方・読み方、そこで得て情報の整理の仕方、議論の仕方まで包括的に書かれている。内容としては他の「考えよう!」系の本と大きな違いは見受けられない。

こういう本って、ある程度は著者自身の博識度合いにもよるんでしょうがそれ以上に、読者と著者との相性的なものが重要になってくると思おうんです。だって人に「こう考えろ!」って言われるわけですよ。相手が賢いと認めたうえで何か引っかかるものがあるでしょう。その意味で、私はこの著書とは相性が合わなかった。否定的なレビューになってしまうのでここれで止めます。

知識というか、情報の包括性自体は良かった。

 

評価:50点(相性の問題です・・・泣泣。すみません)

 

 

 

5.ケーキの切れない非行少年たち(宮口幸治、新潮新書、2019)

 

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もしかしたら呼んだことのある人も多いかもしれない。2020年にベストセラーとなった作品です。

少年院の非行少年たちを取材。世間的には猟奇的な犯罪とされ、人でないような目を向けられる彼らだが、その実、そもそも彼らには”普通の世界”が見えていないことが多いらしい。小学校低学年レベルの作業ができない。そんな具合では周囲の風当たりが強くなって気がふれてしまうのも考え着くことではないか。犯罪の原因を本人の責任問題にのみ帰属するのではなく、周囲の環境・態度からも変えていかなければならないのではないか。

”普通”に一石を投じる歴史的問題作。私は”普通に”好きです。

 

評価:93点

 

 

 

 

6.思考の整理学(外山滋比古ちくま文庫、1986)

 

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ついに登場。思考の整理学。

詳しいレビューはこれ一冊でブログ書いているのでそこで。

 

 

toaruburogaa.hatenablog.com

 

 

 

先ほど言った。「考えよう!系の本は著者の頭の良さ以上に、読者と著者との相性が大事になってくる」と。

その意味で、私とこの本、あるいは外山滋比古氏との相性は良かったと言わざるを得ない。

書いてある内容自体はもちろんすばらしいが、特段奇妙奇天烈新発見な物事が描かれているわけではない。だがしかしその書き方や提案の仕方、そしてその裏にある論理的で緻密な考えが、丁度私の思考パターンにはまった。

このような啓発本は、当たり前だが正解など一切ないため、ある意味では知識・量勝負で読み漁るのが良いと考える。

 

評価:99点

 

 

 

7.かがみの孤城上・下(辻村美月、ポプラ文庫、2021)

 

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リンクは上巻だけのものです。

 

またまた、ベストセラー作品。2018年の本屋大賞受賞作品。

かがみの先にある妙な空間で進んでいく、学校に通っていない7人の中高生たちの物語。”鏡の先”という不思議な空間が織りなす物語はどこか神秘的でありながら、グロテスクな部分も感じられる特筆すべきはその構成・設定・展開で、これがああであれがこうだったのか、と最後の最後まで気を抜いていられない。平易な言葉で、そこまで複雑ではないどころかむしろ簡単なストーリーであるため非常に読みやすく、それでもって非常に考えさせられる。

読みやすいってのはやっぱりキーになりますね。その上であんな素晴らしい設定を、あの展開で魅せられてしまっては、記憶に残すなという方が無理な話。今まで読んだ小説の中で一番好きかもしれない。いや、好きですね。こんなに深く情緒に残る小説は初めてです。

 

評価:99点!!

 

 

 

8.なぜ世界を知るべきなのか(池上彰小学館、2021)

 

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池上彰氏の作品。表紙の帯のデザインが素敵だったことと、”いろんな視点知りたいなぁー”って思ってたことが丁度ぶつかってこの作品に出合いました。

長年外国で現地取材し、日本でも様々な教育番組を担当し、その知性がずっと色あせない憧れのおじいちゃん。本を執筆する才にも長けていたのかと感嘆してしまう。

とにかく”広い視野で見てみる”ってことを言っている本で、現状の分析から始まって海外にぐわっと目を向けていく。マララさんのお話や中国・朝鮮・韓国に関するお話など、かなり幅広く取り扱ってある。小学館出版ということで、やや優しく解説や誘導が入っているが、はっきり言って私はほとんど何も知らなかった。ってかここまで簡単な諸事実をちゃんと知っている日本人が果たして何割いるのだろうか。

一般教養として一番役にたったイメージ。彩りで池上彰氏からの”世界を見ろよ”というメッセージ。少なくとも私にとって人生を劇的に変えるような本ではなかったが、もっと教養高めていくべきだよな、と小さな部分での変化をもたらしてくれた。あとやっぱり池上彰バイアスがかかって優しい声で脳内再生される。

 

評価:80点

 

 

 

 

 

 

あらまぁなんと

次が最期の本になってしまった。少し予定が早いですね。。

 

12冊紹介するつもりでいたのに。大幅なサバ読みですね笑笑

なんで36冊って言ったんだろう??

ちゃんと数えてんけどなぁ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9.テオーリアー最新倫理資料集新改訂版(出版社:第一学習社、出版年:2013初版)

 

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笑いたきゃ笑え。自信をもって最後に持ってきた。

 

私のバイブル。

 

 

 

中高時代の倫理の教科書です。

ただの教科書です。

 

もう5回くらい読み直してます。笑笑

 

もちろん受験の時はもっと何周もしてましたよ。

浪人時代に予備校の先生が自作のプリントを配ってくださったので・・・

この教科書をお供に、この教科書と見比べて使っていました。

 

 

はっきり言って、もう大体のレイアウトとか覚えてきてます。色味とか。

それが、「あ~カントのあの部分ね」とか「あ~ポスト構造主義の、何人かが載ってあるページね」とかその段階まで来てしまったが最後、共通テストやセンター試験の模試では99%満点を取っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

何故か”政治経済”としては8割くらいやったんやけどね泣泣

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなレベルのテオーリアはやはりバイブルです。何度も読み返しています。

一番の魅力は、なんといっても解説の分かりやすさと覚えやすさ。用語を見て、解説を読んで、もう一度用語を見る。したら、用語の一文字一文字が、解説のあの部分とこの部分に結び付いていると一発で理解できて、そのばちこーんとした衝撃的なひらめきから、一生覚えてられるってすんぽーです。

 

ちょくちょく入るまとめの部分なんかも良い。

なんでこの人が大事なのか、とか、なんでこの人とこの人がセットなのか、とかまでちゃんと詳しく理解することが出来る。読み込めば読み込むほど新しい発見がその都度出てくる。

もちろん倫理の知識を付けることで一般教養としても最強のチカラ。

 

そして何より、自分が悩み事を抱えているとき、人生に行き詰った時。

抽象的で、大局的で、全体的なアドバイスが、このテオーリアを見れば一発で見つかる。色んな考え方があるので、こうとも考えられるし、こうともいえる、といったように、すごく冷静に、俯瞰的に見ることが出来る。そのヒントをくれる。

 

 

すばらしい読み物です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてさて、36冊と言い続けてきた挙句の33冊の紹介。ひとまずこれにて終了でございます。

何かこういう短期的な目標でもあるとブログの筆が進みますね。

正確に言うなら、”筆”ではなく”腕”でしょうか。

 

この中の一冊でも興味を持っていただけて、そしていつの日か自分の人生の中核を担うような、あるいはこれまでの人生哲学を大きく覆すような、そんな読書体験が出来たらいいですね。

その間接的なお手伝いにでもなればいいなと思っております。

 

 

 

 

ではでは。

また明日もコロナ療養で暇なもんでありますので、何かしら更新するようにします。ってかできれば毎日更新目指してみます。

 

 

7327M