こんにちは。こんばんは。おはようございます。
とあるブロガーこと7327Mです。ヤフー知恵袋でも7327Mです。
先日、友人と一緒に映画を見に行ってきました。
既に見ている人もいるかもしれませんが・・・
細田守監督の「竜とそばかすの姫」。
最っっっ高でした!!!!
あらすじとしては、
フルダイブ式の仮想空間”U"を舞台として、主人公の鈴(”U"世界ではベル)が謎の存在”竜”と出会って、その竜の”本当のこと”を見つけ出す、
というもの。(短い)
実世界と仮想世界、現実と理想、裏と表。
そんな対立をはらみながら進行していく展開には非常に期待させられ続けました。
ネットでの評価は「ストーリーがあまり・・・」というものもちょくちょく見かけますが、私はとても素晴らしい映画だったと思います。
ストーリーというよりも、個々のキャラの掘り下げが十分とは言えなかったことが原因だとは確かに思いますケド。
ストーリー性はむしろ良かったんじゃないのかなとも思います。
皆さんはどうだったでしょうか??
まだ見てない方も、ぜひ見に行ってください。めちゃくちゃお勧めできる映画です。
さてさて、ここまでは前振りとして。(長い)
細田守監督と言えば一番の大ヒット作はやはり「サマーウォーズ」になるのではないかと思います。
「サマーウォーズ」は2009年8月1日に公開された作品です。
実はこちらも”仮想空間”をメインとしており、物語の舞台としては殆ど同じようなものです。
自分の中でもですが、やはり世間でも、同じような舞台でどう展開するのか、というのは注目されていました。
何なら「これサマーウォーズ意識してるやろ」って描写が今回の作品の中にも山ほど出てきます。
これを”一貫性”や”こだわり”とみるか、それとも”引き出しの少なさ”と見るかは読者様次第です。
でもねでもね、同じ仮想空間を舞台としていても、その描かれ方は結構異なっています。
これが面白い。
「サマーウォーズ」が公開されたのは2009年ということで、未だにネットというものがそこまで身近に浸透してはおらず、仮想空間もまだ”先の未来”という位置づけでした。(知らんけど)
実際、初代のiPhoneが発売されたのは2007年と公開の二年前ですし、何なら作中の登場人物が手に持っているのはみな、折り畳み式のケータイです。
そんな時代性の中で描かれた”仮想空間”とはどんなものであったと思いますか??
スマホ、もしくは身近なインターネット携帯端末がまだ限定的であった時代にとっての”インターネットコミュニティ”はどんなイメージであるか想像してみてください。
期待
楽しみ
わくわく
新しい
でも同時にちょっと
機械怖い
ネット怖い
どんな危険性があるのかな
そんな感情が出てくるのではないでしょうか。
今でいう宇宙旅行に対するイメージみたいなもんです
「サマーウォーズ」内でも仮想空間”OZ”はそのように描かれています。
作品内で特に中心となるのは自動で行動するAI”ラブマシーン”の存在でしたね。
AIが知識欲を持ってしまい仮想空間内で大きく暴れまわり、現実世界の混乱ともリンクして物語が進んでいきました。
まぁ何だかんだ、「よろしくお願いしまーーーーっす!!」って言って物語は終わるんですけど。笑笑
あの時代での対立軸は、「人間vsAI」でした。
AIが暴れまわるのを、人間全体がみんなで協力して何とかするって感じです。
では、今回の新作品「竜とそばかすの姫」ではどうでしょうか。
うーーーーん
自分で言っといて何ですが、この作品では何が”対立”かって定義するの難しいんですよね。笑笑
いろんな方面で対立が起こっています。
まず一つ目は、「権力持つ人と、その権力にさらされる人」との対立。
・・・。
ネタバレしないように努めて書いたら仰々しくなりました。笑笑
ヒーローと悪人、上司と部下、親と子、大国と小国、菅首相と尾身会長、とかかな()
作中ではそのような対立関係が一つ二つ三つありました。
そして二つ目の対立は、「仮想世界の住人vsその声の的にされる仮想世界の住人」です。
こっちが重要。
作中では無名だったベルが突如バズって有名になります。
そこで出てくるのが、応援してくれる人たちと、それから、アンチたち。
「何だい急に偉そうに」
「才能無い」
「○○のほうが凄いじゃんね」
そう言った言葉がベルを襲います。
しかしまたすぐ次のシーンでは、先ほどの「〇○」に当たる別の有名人(名前忘れました。ペギー・スーだかピギー・ショーだか何だか)に対して
「ベルに負けた」
「もう時代終わった」
「もう出てくんな」
「時代の敗北者じゃけぇ・・・」
といった言葉が投げかけられます。○○さんはそれ押しつぶされてしまう。
さらに、仮想世界での嫌われ者”竜”も同じく散々な言葉を投げかけられています。
「あいつは理不尽なことしかしない」
「いなくなってくれ」
「どっか行け。消えろ」
ベルの内面も、○○さんの苦悩も、竜の存在理由も知らないまま、顔の見えない住人が安地から、アンチとして勝手な言葉を投げかけます。
まぁ良く現代社会を風刺していると言えますよね。
そう、この今の時代の対立軸は「アバター人間vsアバター人間」となっています。
いつの間にか、AIなど人外のものではなく、人間自身が仮想世界の中で脅威となっています。
何かをすればネットで過剰に称賛され、同時に容赦なく叩かれ、
そして本当の姿や気持ちを見せられないまま、聞いてもらえないまま激しく移り変わっていく。
アンチのいない有名人はいません。本心が伝わらないこと、間違って伝達されることもしばしばです。一度やらかしたらそこから復活できる人など殆どいません。
いつからこんな時代になったのでしょう。
これからはどんな時代になるのでしょう。
2009の「サマーウォーズ」では、「人間vsAI」
2021の「竜とそばかすの姫」では「アバター人間vsアバター人間」
ネットの世界は目まぐるしく変化していきますね。
ちなみに細田守監督作品なのかでは「おおかみこどもの雨と雪」が圧倒的に好きです。(おい)
今まで見たことのあるあらゆる映画の中で圧倒的な一位です。
次こそはおおかみこどもの雨と雪について語りたい。
7327M